2010-2012年、MIT Sloan MBAプログラムに留学していました。アカデミックな話題から、ボストン生活、趣味まで、日々感じることを書いています。

January 15, 2012

ジャカルタにて雑記

学校プロジェクトでジャカルタより。1/3、到着3時間で車上荒らしに遭い、PCもI-20も貴重品全て盗まれた。まあ、それでも人生は続くということで、本日に至ります。

こちらではアメリカ人、イギリス人、チリ人、私の4人でプロジェクトをやっています。それこそ毎日ずっと一緒にいるわけで、アメリカを離れそうした深い友達と仕事もフリータイムも共に過ごしながらふと頭に浮かんできたことを書こうと思います。

以前も書いたと思いますが、アメリカで学んだことの一つは、とにかくハッタリでも何でもいいから、confidentであれということ。去年の春学期に、友人に何も得ている気がしないと言ったら、自信を持てと言われた。宿題を忘れたら、自信を持てと言われた。英語が聴こえなくたって言葉が出てこなくたって、自信を持てと言われる。かの国では自信を持って振舞わないと生きていけない。

今時点でよくつるむ友人はアメリカ人の白人が大多数になった。入り込みにくいところに切り込んできたという自負はあるけれど、一方でそれはなんか自分が戦後日本のコンプレックスをそのままなぞっているのではないかと思うこともある。アメリカに媚を売り経済成長を達成し、自分の意見を出せない。世界はもっと広い。僕らはもっと自己として立たなくてはいけない。そして、各人のルーツを抜きにしては人は立てない。自分はどこで何をしてきた人か、その歴史の上に人は立っている。MBAでいろんな奴に会って、自分がどこの何者かよりよく知った。

そして、トモダチって何だろう。アメリカで浅い話をたくさんと、運の良い時に少しばかりの深い話をして、自分は心の底から信じられる仲間を何人見つけられただろうか。ある友人は、どんなに取り繕っても、逆にどんなにたどたどしくとも、そいつが信頼できるかは自ずとsmellすると言った。別の友人は、人を見分けるsixth senseを持っていて、それが彼のこれまでの人生を導いてきたと言った。networkingではなくrelationship building、損得勘定なんて一切抜きに、直感が導くとおりに、何があっても信じ助けようと思う仲間に何人か出会えたことを幸運に思い、それを大切にしようと思う。こいつは俺のこと裏切らないし、俺もこいつのこと生涯絶対に裏切れねえ、という感覚。軍出身の友人は、生死がかかったレベルでそれを知っている。表面的な肩書きやメリットベースの付き合いでなく、Smellするかどうか、その肌感覚と判断力は磨くことができたと思う。

去年も今年も、合格者の希望に満ちた姿を見るにつけ、この素晴らしい環境の中で、入学前に想像したのとはかけ離れた遅々とした変化しか遂げられていない自分に恥ずかしくなる。自分が正しい道を、自分に負けずに進んでいるか不安になる。でも、それでも、悩み立ち止まり怠惰に流される瞬間を含め、正しい回り道をしているのだと信じて、今この地点に立っている。

そして残りの半年、もう一度初心に立ち返り、getting out of comfort zoneで行こうと決めた。軽々しく語れるようなMBAのtakeawayよりも、言葉にしにくい、なんだかよくわからない違和感のほうが、それを将来消化できた時、本当の成長になるのだと信じています。

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