2010-2012年、MIT Sloan MBAプログラムに留学していました。アカデミックな話題から、ボストン生活、趣味まで、日々感じることを書いています。

December 13, 2010

モラトリアムの過ごし方

モラトリアムについて、友人と話していた。そもそもMBAに来ようと思ったのが、そのモラトリアムの最たるもの。実際こちらでは要は2年間仕事を離れて遊んでいるわけで、それが本当に今の時期にやるべきことなのかはわかりません。もちろん留学で得られるものはあるけれど、冷静に考えてこの2年間仕事をしないことは損失だとも思います。ともあれ、他の可能性を捨てて留学してしまった以上、ここでの生活を最大化するより他はないですが。

先日忘年会で2年生と話をしたら、1年終わった時点でもう学びが少ないから帰りたいと思った、と言う人がいました。やはり仕事するから成長できることもあるわけで、学生は責任もないし、コミットもしません。給料頂くからこそ見えてくるものもある、というのは大学出て社会人になったあとに感じたことだけど、今それを強く感じる。自分にはハンディキャップがあると認識せねば。

2年間を意義あるものにするか、それともただの足踏みにしてしまうかは、だから毎日をどう生きるかによる。ビジネスのことを考えたら、留学中には経営学の知識を増したり、卒業後にすぐに使えるコネクションを作ったり、起業のための金を貯めたり、ということをやるべきなのかもしれません。それが、自分の場合ただ遊んでるだけ。一応目的と意思を持って遊びにフォーカスしているつもりではあるけれど、それでもこの恐怖、そこはかとなく、しかし自分を苛みます。

本当に人生の中では、こんなとこ来なけりゃよかった、とは思わないけど、少なくとも仕事の上では手放しでプラスになるもんでもない、というのが目下の感想です。日々失い続けているものの重さを感じます。この宙ぶらりんさ、何者でもない感じ、うら恐ろしく懐かしい。まあ学校もアメリカも、幸いなことにまだまったく飽きないし、仕事抜きにしたら1mmも帰りたいと思わないので、そこだけは大丈夫ですが。

ボストンは先日マイナス7℃を観測しました。またちょっとよくなったけど、上がり下がりを繰り返しながら、本当の冬になっていくのでしょう。

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