2010-2012年、MIT Sloan MBAプログラムに留学していました。アカデミックな話題から、ボストン生活、趣味まで、日々感じることを書いています。

January 1, 2011

積み木を増やす

あけましておめでとうございます。アメリカはクリスマス休暇がある代わりに正月休みという習慣がなく、明日からシリコンバレーにスタディツアーに行きます。現地ではいくつかのスタートアップ企業を自分で選び訪問します。ツアー自体は毎年恒例のものですが、学校側からお膳立てされて提供されるのではなく、有志の学生が手作りで内容を詰めていきます。各校そうだと思いますが、MBAプログラムは本当にリーダーシップと言うか、自ら動く機会が豊富に用意されています。

日本を離れ年を越して思うこと。かなりアメリカに影響を受けてやな感じになってるかもしれませんがご容赦ください。

振り返ると、新しいことの連続でした。まるで電車に乗せられているように過ぎる毎日、話には聞いていたものの、やはり忙しい。アメリカ人は何しゃべってるかわかんないし、自分の言いたいことはうまく伝えられないでフラストレーションたまるし、学費はいつのまにか延滞金かけられるし、ビザは有効期限切れるし。勉強はできないししたくないし、微分はそもそもやったことないし。アルコールで憂さを晴らそうと思ったってバーは戦場だし、スーパーでルートビールとかいうの買ったらただの清涼飲料だし、知らない土地で文化も違い、バーでの注文や電気代一つ払うのにも要領を得ないくらいひとつひとつパワーのいる生活でしたが、みなさまのおかげでパワーをもらい、なんとかやってこれました。どうもありがとうございます。

昨年はいろいろ考え、といっても実際にはあまり考える暇もなくひたすら動いてきたわけですが、そこからひとつ学んだことがあります。それは、僕らは具体的な目標を持ち、それに向けて具体的に体を動かすことでしか成長することはない、ということです。将来グローバルに働けるようになるために、とにかく英語でのコミュニケーションに重点を置いて生活しました。で、半年動いてみると、面白いのは、当初の目標とはだいぶ違った感じになるということ。英語は思った以上に上達しない。一方で自分が日本人、アジア人であることをより意識するようになり、経済もアメリカ一辺倒ではなくアジアを無視しては成り立たなくなる中で、次は中国語を勉強したいと思うようになりました。当初はまさか自分が中国語を勉強したいと思うとは想像しなかったので、不思議な話です。まあ、でもそれもよし。

目標なんて設定したってどうせずれる。でも、それでも、何か具体的に向かう先を設定することは重要。とにかく成果が見えやすい、具体的な目標を立てて動くこと。英語をやる、ではなく、例えばどんなに辛くても毎週バーに行って英会話すること。アクショナブル。で結果中国語ってのも変な話だけど、行き先がどこになったっていいじゃないか、というのが今の感覚です。行動には結果が伴う。

そして、大学院というのは知識を得るところかと思っていたけれど、実際には次から次へといろんなものが降ってきて、流れるばかりで今のところ何も定着しない。完全に消化不良。

ただ、それでも何も得ていないわけではないはずで、それを自分なりに振り返ってみると、少しだけいろんなことにびっくりしなくなったかもしれない。そこで、自分のMBAでの学びは積み木を積み上げるのでなく積み木の数を増やすことと位置付ける。今どんなに早くうまく積んでも、ピースの絶対値が少なかったら将来高く積めない。消化不良を恐れず、ピースをたくさん手に入れる、もっといろんなことに驚かなくする。

というわけで、今年の抱負、「積み木を増やす」。

おかげさまで日本を離れて無事心身健康に半年を過ごすことができました。皆さんにありったけの感謝を、そして新しい年に幸福を。

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