2010-2012年、MIT Sloan MBAプログラムに留学していました。アカデミックな話題から、ボストン生活、趣味まで、日々感じることを書いています。

July 19, 2011

仕事より大切なもの

仕事よりも大切なもの。

アメリカに来て少なくともひとつだけ学んだことは、彼らはわがままなほど家族を大切にするということ。スタンリーカップというアイスホッケーのチャンピオンリーグで地元Bruinsは優勝しましたが、その時にMVPを取ったTim Thomasというゴーリーは、「スタンリーカップは大事だけど、でもそれより家族のほうが大切だからね。彼らがいるおかげで、プレーできる」と言ってました。これは心に残った。

仕事は比較的短期で明確な成果が見えやすい。そして、人からも評価されやすい種類の活動だ。だから、それにやりがいを感じて、ついついそれに没頭してしまうことはある。一方で、自分の生活、特に家族友人との関係は、長期で、しかも形が見えにくい。そもそも成果を上げるような種類のものですらない。でも、それは人生の基盤だ。リーダーシップの授業で、大切なものと問われたときに、家族と答えるアメリカ人は多い。以前にアメリカ人の友人が言っていた。人生の目標は2つある。ひとつはお金を稼ぐことで、もうひとつは幸せな家庭を築くことだ、という言葉は、そのアメリカ的な価値観を表しているのかもしれない。そうした発言がアメリカ人にとっての社会規範なのか、それとも本当に信ずる価値なのかはわかりづらいところもあるが、少なくとも日本に比べて家族を大切にしている、と正面切って言う文化があると感じている。

何のために働くのか、何のために学びに来たのか、やはりどう生きれば幸せなのか、というところに行き着く。家族友人、自分にとってはかけがえのない (irreplaceable) ものだし、それがあってこその仕事勉強なのだということは忘れてはならないな。

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